Maid & Maidens(ver.0.80)
【1】はじめに……
これは、1/6サイズ・アクションドールを使用して行う戦術シミュレーションゲーム『めいどはんまー』のためのルールシステムです。メイド服を着せたドールさんにお好みの武装を施し、かっこいい(?)ポーズを取らせながら、机上に作り上げた戦場で戦うのです。
■必要な物
1/6サイズ(27cm・22cm)アクションドール(各自1〜2体)、ドール用衣裳(主にメイド服)、ドールに装備させる武器や道具(アクションフィギュア用の武器セット、キャラクターモデルの装備等)、筆記用具、サイコロ(6面体)1〜2個、キャラクターシート(ドール1体につき1枚)、メジャー。さらに戦場を構築するアクセサリー類(茶や青色の布、樹のディスプレイ、ついたて等)があると雰囲気が出ます。樹のディスプレイなどは、100円ショップを利用すると安く手に入ります。
■プレイ人数
2人〜20人程度まで。8人〜14人くらいが最も盛り上がります。
■プレイスペース
最低で畳1畳分(90cm×180cm)。大人数で遊ぶ場合は畳4畳分(180cm×360cm)のスペースがあると、迫力あるゲームが楽しめます。
■プレイ時間
1ゲームは3時間です。開始から3時間経過した時点でゲーム終了。その際に判定途中の行為があった場合、それを解決した時点で終了となります。なお未解決の行為が残ったとしても、3時間30分で必ず終了となります。
■遊び方
2チームに分かれて先攻・後攻で遊びます。ドールさんに持たせた銃器などにはそれぞれデータが決められており、それで相手を攻撃します。攻撃や行動の成否はすべて、サイコロを1つ振ることで解決します。攻撃判定や行動判定と呼ばれる数値以下の目を出せば、その攻撃や行動は成功です。
【2】キャラクターの作成
ゲームを始める前に、戦闘に参加するドールさんを作成します。作成は大きく2段階に分けられます。すなわち、実際に1/6ドールをカスタマイズしたり、様々な武装を施したりするハード面と、その見た目に添ってデータを作っていくソフト面です。ソフト面のデータはキャラクターシートに記入し、ゲーム中に現在のHP(ヒットポイント)やSP(スペシャルポイント)、技能/特殊能力などを確認できるようにします。
■ハード面
最初に戦場でのプレイヤー自身となる1/6ドールを用意します。各種メーカーから発売されているキャラクタードールやオリジナルドール、ドールイベントで売られているカスタマイズドール、素体から自分で作り上げるオリジナルドールなど、手に入るものなら何でも構いません。
次にドールに着せる衣裳ですが、このゲームでは基本的にすべてのドールさんにメイド服の着用を義務づけています。メイド服を着ていないドールさんは『めいどはんまー』には参加できません。
というのもアレなので、どうしても入手できない場合はドールを購入した時に着ていた服のままでも構いません。メイド服は各種メーカーから発売されており、ドールイベントでも定番なので、手に入りやすい衣裳ではあります。
最後に武装ですが、アクションフィギュア(G.I.ジョー等)用の武器セットが種類も豊富でスケールもほぼ同じなので、そのまま使うことができます。ロボットアニメのキャラクターモデル(1/100ガンプラ等)の武器を使うのもいいでしょう。
■ソフト面
続いてソフト面でのキャラクター作成の手順ですが、まず初めにドールさん1体につきMP(メイドポイント)が100ポイント与えられます。MPとは、お金や経験値のようなものです。このMPを使って武器/装備品を買ったり、ドールさんの属性や技能/特殊能力などを獲得するのです。
次の@〜Cの手順に従って、データの作成とキャラクターシートへの記入を行いましょう。ここで決定した能力は戦闘中は変更できませんので、十分に注意して選考してください。
@属性の獲得
<属性表>を参照しながらドールさんの属性を1つ選びます。属性によっては様々な能力を持っているものもあります。
属性を選んだら、MPもチェックしておきましょう。
A武器/装備品の獲得
実際に1/6ドールに施した武装に当たるものを、<武器/装備品表>から選んでシートに書き込みます。武器は射撃・白兵戦・投擲武器を併せて3つまで、設置兵器は6つまで持たせることができます。一方、装備品に数の制限はありません。
なお、実際に1/6ドールが装備していない武装は獲得できません(つまようじを剣と言い張るなど、多少のこじつけは可とします)。
武器/装備品を選び終えたら、MPもチェックしておきましょう。
*2つ以上の武器がワンセットになっている武器
「銃剣付きアサルトライフル」など、2つ以上の武器がワンセットになっている武器を使うこともできます。これらは武器を持ち替える必要がなく、状況に応じてその場で使う武器を選べるので、戦闘では大変有効です。それだけにMPも高くなります。
まず、セットにする武器それぞれのMPを足します。これに、2つの武器をセットにするならMP10を、3つの武器ならMP15を加算した合計が、その装備のMPとなります。
なお武器をワンセットにしても、武器の数はそれぞれで換算します。3つの武器をワンセットにした武器なら、3つの武器と見なします(1つの武器とはなりません)。武器は3つまでという制限がありますから、3つの武器をワンセットにした武器を装備した場合、それ以外の武器を持つことはできません。
B技能/特殊能力の獲得
<技能/特殊能力表>を参照しながらドールさんの技能/特殊能力を選びます。能力や身体的特徴を表すものですから、自分のドールさんのイメージに合ったものを選びましょう。なお、同じ技能/特殊能力を重ねて獲得することはできません。また、技能/特殊能力の中には使用するために特定の技能補助装備が必要なものがあります。取る際には装備と併せてMPを計算しましょう。
技能/特殊能力を選び終えたら、MPをチェックして合計を出します。この時、MPの合計が100を超えないように気をつけてください。
*技能/特殊能力の効果範囲の重複
同じ技能/特殊能力を持つドールさんの効果範囲が重なった場合、効果は重複しません。たとえば、[指揮]を持つ2人のドールさんの効果範囲内に重なって入っているドールさんが行う士気チェック、士気回復チェックへの修正は+2だけです。+4にはなりません。
なお効果範囲は使用ドールを中心とした「球状」ではなく、「円柱状」となります。
CHP、SP、最大移動力
HP、SP、最大移動力をキャラクターシートに記入します。
*HP(ヒットポイント)
HPとは、ドールさんの耐久力、打たれ強さを表す数値です。戦闘などの結果、HPが0以下になると「行動不能」状態になります。「行動不能」状態になったドールさんは意識を失い(死亡ではありません)以後、味方にHPを回復してもらうまで一切の移動、行動ができません。
HPの初期値は技能/特殊能力による修正がない場合は「6」です。
*SP(スペシャルポイント)
SPとは、ドールさんの切り札である特別な技能/特殊能力を使うために必要なポイントです。SPを消費する能力は、1ターンに1回だけ使うことができます。
SPの初期値はすべてのドールさんが等しく「3」です。
*最大移動力
このゲームの基本となる距離単位は15cmです。
すべてのドールさんの基本移動力は4歩で、1歩は15cmですから、4歩だと60cmまで移動できることになります。これに武器/装備品や技能/特殊能力による修正を加えた歩数が最大移動力となるのです。
これでキャラクターは出来上がりました。あなたの最愛の娘さんに素敵な名前をつけてあげてください。
【3】ゲームの進行
それではここで『めいどはんまー』のゲームの流れを説明します。
■ゲーム前にやっておくこと
ゲームに先立ち、いくつかやっておくことがあります。
*戦場設営
戦場を設営しないことにはゲームが始まりません。
基本的にはある程度のスペースと障害物があれば、戦場として機能します。床に雑誌を重ねて置いたりティッシュの箱を立てるだけで、そこはドールたちの戦場となるのです。
本格的に遊ぶ場合、まず広い部屋に大きめの机を並べ、その上にベージュや茶の布を敷きます。さらに青い布を細長く敷いて川にしたり、布の下に座布団を入れて起伏を作るなど、土地に変化を持たせます。最後に緑色のモールをまとめて置いてブッシュ(藪)としたり、樹のディスプレイを置くなどして障害物を作れば完成です。
*陣営分け
参加者を2つの陣営に分けます。数がうまく分けられない場合は、少ないほうを戦術的に有利な防御側として、規定ターンを守りきれば勝ちというように勝利条件で差をつけると良いでしょう。
*リーダーの選出
各陣営からリーダーを決めます。このゲームに慣れている人がいれば、その人に任せるのがいいでしょう。
リーダーはチームをまとめる役ですが、特に作戦の命令権があるわけではありません。
またリーダーはジャッジ(審判)を兼任します。ルールで揉めた場合はジャッジの言うことに素直に従いましょう。
*先攻後攻の決定
お互いのリーダーどうしで先攻後攻を決めます。サイコロを振り、大きい目を出したほうが先攻後攻のどちらを取るかを決めます。なお攻撃側と防御側というように勝利条件で分けられている場合は、攻撃側が先攻となります。
ゲーム中、先攻権が変わることはありません。
*セットアップ(布陣)
戦場にドールさんを並べます。お互いの陣地は戦場の端から45cm程度とし、その中ならばどこにどんなポーズでセッティングしても構いません。
ドールを戦場に立てる場合、ドールスタンドを使用すると便利です。
■ゲームの進行
ゲームの進行はフェイズおよびターン制で行われます。
フェイズとは、移動、行動、白兵戦、士気チェックといったゲームの各手順を行うタイミングのことで、13段階あります。そしてこれらのフェイズを全部合わせて1ターンとします。
@先攻側移動フェイズ(移動、白兵戦中の間合いの変更)
A先攻側行動フェイズ(装備交換、行動宣言、行動、攻撃)
B後攻側反撃フェイズ(攻撃されたドールが反撃可能な武器を使っている場合)
C先攻側白兵行動フェイズ(攻撃、または白兵戦からの離脱チェック)
D後攻側白兵反撃フェイズ(攻撃されたドールが反撃可能な状態にある場合)
E士気チェックフェイズ(全ドール)
F後攻側移動フェイズ(移動、白兵戦中の間合いの変更)
G後攻側行動フェイズ(装備交換、行動宣言、行動、攻撃)
H先攻側反撃フェイズ(攻撃されたドールが反撃可能な武器を使っている場合)
I後攻側白兵行動フェイズ(攻撃、または白兵戦からの離脱チェック)
J先攻側白兵反撃フェイズ(攻撃されたドールが反撃可能な状態にある場合)
K士気チェックフェイズ(全ドール)
Lターン終了フェイズ([自己再生]発動、[不幸]チェック 等)
以上、13のフェイズを一通り処理すると、1ターン終了となります。
それぞれのフェイズでできることは以下の通りです。
@先攻側移動フェイズ
先攻側のドールさんは移動ルールに則って移動することができます。
また、白兵戦状態のドールさんは15cmだけ移動することができます。
A先攻側行動フェイズ
先攻側のドールさんは、手に持っている(装備している)武器/装備品を別の武器/装備品に持ち替えることができます。このタイミング以外での装備交換はできません。また、装備していない武器は使用できません。武器/装備品を数種類持っていても、装備できるのは基本的に1つだけです。ワンセット武器などは、数種の武器として使えますが、装備としては1つで数えることができます。
次に攻撃あるいはサポートなどを行う場合、まず対象となる目標と行動を宣言します。
そして宣言した通りに行動や攻撃を行います。たとえ自分が攻撃する前に、他の仲間の手で目標としていた敵ドールが倒されてしまった場合でも、宣言した通りに弾やSPを消費するなど、行動はすべて行わなければなりません。逆に、攻撃が命中した後に[集中]を使うなど、あらかじめ宣言していない技能/特殊能力を追加で使うといった行動はできません。ただし[幸運]など、サイコロの結果を見てから使用を判断できる技能/特殊能力は使うことができます。
1人の目標ドールに対し、複数の自陣ドールが攻撃を行っていた場合、行動の順番は自陣側で任意に決めることができます。判定は決めた順番通りに行い、それによる結果もその都度適用していきます。
B後攻側反撃フェイズ
攻撃されたドールさんが反撃可能な武器を装備していた場合、攻撃したドールさんに対して反撃を行うことができます。ただし、判定の際に−1のペナルティを負います。また特に記述がない限り、反撃フェイズでSP消費技能を使うことはできません。
C先攻側白兵行動フェイズ
先攻側移動フェイズで敵ドールの半径15cm以内(ZOC)に入った場合、白兵戦が起こります。
また、既に白兵戦状態にある先攻側ドールがそこから逃げ出したい場合、離脱チェックはこのタイミングで行います。
D後攻側白兵反撃フェイズ
攻撃されたドールさんが反撃可能な武器を使っていて、なおかつ反撃可能な状態にある場合、攻撃したドールさんに対して反撃を行うことができます。ただし、判定の際に−1のペナルティを負います。また特に記述がない限り、反撃フェイズでSP消費技能を使うことはできません。
なお、反撃不可の武器を使っていた場合、武器を投げ捨てることで、素手または白兵戦武器による反撃を行うことができます。投げ捨てた武器をふたたび拾って使用できる状態にするには1行動かかります(拾ってすぐに使うことはできません)。
E士気チェックフェイズ
@〜Dのフェイズ内にダメージを受けたすべてのドールさんと、既に士気崩壊しているすべてのドールさんは士気チェックを行います。ただし白兵戦中のドールさんは士気チェックを行う必要がありません。
F〜J
先攻と後攻を入れ替え、@〜Dの手順でゲームを進行します。
K士気チェックフェイズ
F〜Jのフェイズ内にダメージを受けたすべてのドールさんと、既に士気崩壊しているすべてのドールさんは士気チェックを行います。
Lターン終了フェイズ
[不死]の復活、[自己再生]の発動、[不幸]チェックなどを行います。
すべて終了したら、次のターンに進みます。
【4】移動ルール
移動に関するルールです。
■移動距離の計測方法
移動はメジャーで移動距離を計測しながら行います。
すべてのドールさんは1歩当たり15cmまで移動することができます。もちろん15cm移動しなくても構いません。
最大移動力4のドールさんならば、平地を60cmまで移動できるわけです。
■ZOC(ゾーン・オブ・コントロール)
すべてのドールさんには、ZOC(ゾーン・オブ・コントロール)と呼ばれる範囲があります。
各ドールさんの中心部(立っている時は頭部、伏せている時は腰部)から半径15cm以内が、そのドールさんのZOCになります。
移動時に敵ドールのZOCに入った場合、ただちに白兵戦状態となります。その場で移動を終了し、白兵戦フェイズに備えるのです。
■武器/装備品や技能/特殊能力による移動力の変化
重い武器/装備品を持つことで移動力が低下したり、逆に技能/特殊能力によって移動力が増加することがあります。それぞれの武器/装備品の「移動力修正」などを見て、最大移動力を修正してください。
■地形・障害物による移動距離の修正
障害物の間や移動しにくい地形を進む時は、余計に移動力が掛かります。
胸壁を乗り越える、登坂、ブッシュ内への侵入などには、移動力を1多く消費します。たとえば、胸壁を越えて15cm移動する場合は移動力が2必要になります。
川を渡河する場合や有刺鉄線(鉄条網)を越える場合は、移動力を2多く消費します。
■飛行状態
飛行状態とは、飛行高度30cmで空を飛んでいる状態です。[飛行]を持つドールさんだけが、飛行状態で移動することができます。
飛行状態で移動するドールさんは、地形・障害物による移動力への影響(低下)を受けません。また飛行状態のドールさんに対しては、対空装備を持つドールさんか、同じく飛行状態のドールさんしか攻撃を行えません。さらに飛行状態のドールさんは、同じく飛行状態のドールさん以外によるZOCの効果を受けません。
目標までの距離を測る時も、飛行状態のドールさんに対して攻撃する場合は、飛行高度の分の30cmも距離に含めて計算しなければなりません。一方、飛行状態のドールさんが地上または同じく飛行状態のドールさんに対して攻撃する場合は、飛行高度の30cmを距離に含める必要はありません。
■移動フェイズにおける行動
自軍移動フェイズでは、白兵戦、「戦闘不能」状態、「行動不能」状態以外のドールさんは、以下の行動を1つだけ行うことができます。
*通常移動
ドールさんを移動させます。最大移動力の範囲内で移動させてください。途中に障害物がある場合は、移動力を多く消費します。
*ドールの搬送
半径15cm以内の「戦闘不能」状態、「行動不能」状態となった味方ドールを1体、背負って移動することができます。ただしこの場合、移動力が1低下します。
*飛行移動
飛行状態で移動します。
また白兵戦状態にあるドールさんは、15cmだけ移動することができます。
*白兵戦中の移動(間合いを取る)
白兵戦状態の時は15cmだけ移動できます。これは刀に対するポールウェポンやSMGの戦い方の常套手段で、間合いを開けつつ相手のアウトレンジから攻撃するといったように使用します。
なお、距離が多少離れたからといって白兵戦状態が解けるわけではありません。勝負が決するか、どちらかが離脱チェックに成功するか、あるいはお互いに後退を続けて30cmより離れるまでは、白兵戦状態は続きます(30cm以下は白兵戦状態です)。
【5】行動ルール
行動フェイズで行えることに関するルールです。
■行動フェイズにおける行動
自軍行動フェイズでは、白兵戦、「戦闘不能」状態、「行動不能」状態以外のドールさんは、以下の行動を行うことができます。
@装備交換・除装・再装備・受け渡し
手に持っている武器/装備品を持ち替えて、使用できる状態にします。装備交換はただちに行われます。
武器/装備品を足元に捨てることもできます。移動力が落ちる大型の武器を捨てて、ダッシュをかける場合などに行います。
また、半径15cm以内に落ちている武器/装備品を拾って装備することもできます。ただし武器の装備制限である3つを超えて持つことはできません。また、拾った武器を使用できる状態にするには1行動かかります(拾ってすぐに撃つことはできません)。
半径15cm以内にいるドールさんの間でならば、武器/装備品の受け渡しをすることもできます。使用できる状態にするには1行動かかります(受け渡してすぐに射撃は行えません)。ただし、[愛]を持つドールさんの間での受け渡しは瞬時に行われ、即座に使用可能となります。
A行動宣言
自軍行動フェイズで行おうとする行動には、すべて事前の行動宣言が必要です。行動宣言していない行動を行うことはできず、また行動宣言した行動は必ず行わなければなりません。行動宣言では、それを行なう対象とその内容を、明確に伝えてください。
B技能/特殊能力の使用
技能/特殊能力を使用します。使用タイミングに「行動」とあるものが使用できます。[通信][魔法]などの直接相手を攻撃するものや、[医療]のような他のドールさんに影響を与える技能/特殊能力を使用した場合、そこで自軍行動フェイズでの行動は終了となります。[集中]のような自分の射撃を補助する技能/特殊能力などを使用した場合は、続いて射撃などを行います。
C射撃をする
手に持っている武器/装備品で、射程内にいる敵ドールを目標に射撃を行うことができます。射撃を行った場合、そこで自軍行動フェイズでの行動は終了となります。
D食事をする
お弁当などを持っている場合、食事をしてHPを回復させることができます(HPが0以下になって倒れているドールさんに食べさせてあげることもできます)。食事を行った場合、そこで自軍行動フェイズでの行動は終了となります。
E捕虜を取る
自分の半径15cm以内にいる「行動不能」状態の敵ドールを捕虜にします。捕虜にしたドールさんは自動的に自軍の拠点に運ばれます(捕虜を虐待してはいけません)。
捕虜になってもドールさんは「行動不能」状態のままですが、捕虜の交換を行えば、元の軍の最後方にHP1の状態で復帰できます。捕虜を取った場合、そこで自軍行動フェイズでの行動は終了となります。
F何もしない
何もしません。また反撃を受けることもありません。そこで自軍行動フェイズでの行動は終了となります。
【6】白兵戦ルール
白兵戦に関するルールです。白兵戦とは、敵ドールと至近距離で殴り合うような戦闘形態のことです。
■白兵戦状態について
白兵戦状態は、移動したドールさんが敵ドールのZOCに侵入することで発生します。その後、侵入したドールさんとZOCを形成しているドールさんの間で白兵戦が始まります。
他のドールさんは白兵戦状態になったドールさんの半径15cm以内に侵入することで、その白兵戦に参加できます。
白兵戦状態のドールさんは、白兵戦で使える武器/装備品や技能/特殊能力しか使用できません。
白兵戦状態は、同じ白兵戦に参加しているすべての敵ドールを「行動不能」状態にするか、自分もしくはすべての敵ドールが逃げるか、白兵戦中の15cm移動によって30cmより離れるまで継続します(30cm以下は白兵戦状態です)。
■白兵戦状態と士気チェック
白兵戦状態の間は士気チェックを行いません。白兵戦が終了した、あるいは白兵戦状態から抜けた時点で白兵戦中にダメージを負っていた場合、まとめて士気チェックを一度だけ行います。
士気崩壊しているドールさんが白兵戦状態になった場合、「逃げる」以外の行動を取ることができません。
狂暴化しているドールさんが白兵戦状態になった場合、「逃げる」行動を取ることができません。
■白兵戦に対する外からの攻撃
白兵戦状態の間は、1つの白兵戦に参加しているすべてのドールさんを併せて1体と見なします。白兵戦外からこの中の特定のドールさんだけを目標として射撃や技能/特殊能力を使うことはできません。
もしも射撃や技能/特殊能力を使った場合、白兵戦に参加しているすべてのドールさん(味方を含む)に等しく効果を与えます。
■白兵行動フェイズにおける行動
自軍白兵行動フェイズでは、白兵戦状態のドールさんは以下の行動を1つだけ行うことができます。
*攻撃する
同じ白兵戦に参加している敵ドールに、通常の白兵戦攻撃を行います。この時、白兵戦で使用できる武器または技能/特殊能力を持っていない場合は、素手攻撃(攻撃判定2)扱いとなります。なおその際、白兵戦に対応していない武器を持っていると、素手攻撃も行えません。一度武器を肩にかけるなど、除装してから素手攻撃を行うことになります(再装備するまでその武器を使うことはできません)
*技能/特殊能力の使用
ドールさんの技能/特殊能力を使用します。使用タイミングに「白兵戦」とあるものが使用できる技能/特殊能力です([奥義][気合]など)。素手攻撃を強化する技能/特殊能力もあります([格闘技]など)
*逃げる
サイコロを振って1〜3の目を出すことで、白兵戦状態から離脱することができます。離脱したドールさんは必ず最大移動力で後退します。もしも同じ白兵戦に参加している敵ドールが「逃げる」ことを見逃してくれた場合は、サイコロを振る必要なく逃げられます。
なお、白兵反撃フェイズで「逃げる」ことはできません。「逃げる」は必ず自分の白兵行動フェイズで試みることになります。
*様子を見る
相手の出方を伺います。反撃を受けることはありません。
【7】攻撃の解決
以下の手順で射撃、技能/特殊能力による攻撃行動を解決します。
@攻撃方法の決定
攻撃に使用する武器/装備品や技能/特殊能力を決定します。直射、散布射撃を選べる武器はここで射撃方法も決定します。
A目標の決定
攻撃目標を決定します。武器/装備品や技能/特殊能力で定められた射程内にいる、完全遮蔽状態でないドールさんを1体選びます。射程には「有効射程」と「最大射程」があり、最大射程でしか届かない位置にいるドールさんへの攻撃は、攻撃判定が1低下します。
なお、白兵戦状態にあるドールさんは、1つの白兵戦に参加しているすべてのドールさんを併せて1体と見なします。白兵戦外からこの中の特定のドールさんだけを目標として射撃や技能/特殊能力を使うことはできません。もしも射撃などを行った場合、白兵戦に参加しているすべてのドールさん(味方を含む)に等しく効果を与えます。
ただし、これを応用しての攻撃(1体の味方が多くの敵を巻き込んで白兵戦状態に入ったところを攻撃したり、HPが残り僅かな時に、死なば諸共で行う攻撃)は禁止とします。
また、白兵戦は遮蔽物となります。白兵戦上を射線が通る直射撃、貫通攻撃はできません。さらに、白兵戦とそれ以外を含んでの散布射撃、爆風攻撃もできません。目標が白兵戦だけであれば、散布射撃、爆風攻撃は可能です。
B効果範囲の決定
攻撃の及ぶ範囲を決定します。
効果範囲に「非貫通」とあるもので、特に指示のないものは、Aで選んだ目標のドールさん1体にのみ効果が及びます。
効果範囲に「貫通」とあるものは、Aで選んだドールさんと自分を結ぶ一直線状にいる、完全遮蔽状態でない3体までのドールさん(目標を含む)に効果を及ぼすことができます。射程の判断と攻撃判定は、目標への判定結果をすべてのドールさんに対して適用します。
散布射撃による攻撃は、Aで選んだドールさんの左右どちらかに45°振った射程内にいる、完全遮蔽状態でない3体までのドールさん(目標を含む)に効果が及びます。射程の判断と攻撃判定は各ドールごとに行います。
技能/特殊能力ではそれぞれの記述を参照してください。
C攻撃判定とダメージの算出
Bの効果範囲内のドールさん1体ごとにサイコロを振り、攻撃の成否とダメージを出します。
この時、武器/装備品や技能/特殊能力で定められた攻撃判定が変化する場合があります。
*技能/特殊能力を使う
技能/特殊能力の中には、自分もしくは相手の射撃の攻撃判定に修正を加えるものがあります。
*有効射程と最大射程
目標ドールが有効射程内か最大射程内にいるかによって、攻撃判定に修正が入ります。最大射程でしか届かない位置にいるドールさんへの攻撃は、攻撃判定に−1のペナルティが付きます。
*半遮蔽状態
相手が樹やオブジェ、ブッシュ、段差に隠れていて、攻撃側から身体の一部だけが見えている状態を「半遮蔽状態」と呼びます。この半遮蔽状態のドールさんへの攻撃も、攻撃判定に−1のペナルティが付きます。
なお攻撃判定への修正は加算されます(最大射程内にいる半遮蔽状態のドールさんへの攻撃は、攻撃判定に−2のペナルティが付きます)。
以上の修正を行った上でサイコロを振り、修正された攻撃判定の値以下の目を出すことで命中となります。その際、1の目が出たら必ず成功、6の目ならば絶対に失敗とします。修正された攻撃判定の値が0以下、あるいは6以上だったとしても、サイコロを振って1なら絶対成功、6なら絶対失敗です。
ここで出たサイコロの目が、そのままダメージにもなります。
これに武器/装備品や技能/特殊能力で定められたダメージ修正(ダメージ+1など)を加えた値が、最終ダメージとして攻撃が命中したドールさんに与えられます。
この時ダメージを受けたドールさんは、技能/特殊能力や「盾/鎧」などでダメージを減らすことができます。
ダメージを受けてHPが0以下になったドールさんは「行動不能」状態になり、味方にHPを回復してもらうまで一切の移動、行動ができません。なお、多くのダメージを受けてHPがマイナスになった場合も、HP0と見なします(HPは0が最低値です)
D反撃
直射撃による攻撃を受けたドールさんは、反撃可能な武器/装備品を持ち、なおかつ攻撃を仕掛けたドールさんがその武器の射程内にいる場合、1フェイズに1回だけ攻撃を仕掛けたドールさん1体に反撃を行うことができます(ただし、判定の際に−1のペナルティを負います。また特に記述がない限り、反撃でSP消費技能を使うことはできません)。2体以上から同時に攻撃された場合は、1体にしか反撃できません。
また、曲射撃、散布射撃、[計略][魔法]等による攻撃には反撃できません。
反撃を行うドールさんは、@〜Cの手順に従って解決してください。なお反撃に対する反撃はありません。
■射程、効果範囲の計測方法
射程はまず、攻撃や特殊能力等の使用を行うドールさんの中心部(立っている時は頭部、伏せている時は腰部)から、目標のドールさんの中心部までの直線距離を計測します。これにより、各武器や能力の有効射程内か最大射程内か、または射程外かを判断します(微妙な場合はジャッジの指示に従いましょう)。
効果範囲も同様に、ドールさんの中心部から計測し、範囲内にドールさんが入っているかを確認します。
■直射撃、曲射撃、散布射撃について
直射撃とは、目標に向かって直線的に飛ぶ攻撃です。遮蔽物の効果をまともに受けます。
曲射撃とは、目標に向かって遮蔽物を越えて撃ち込める攻撃で、半遮蔽状態による攻撃判定へのペナルティを受けません。またこの攻撃を受けたドールさんは反撃できません。
散布射撃とは、広範囲に弾をばら撒いたり、薙ぎ払ったりすることのできる攻撃です。目標の左右どちらかに45°振った射程内にいる、完全遮蔽状態でない3体までのドールさん(目標を含む)に効果が及びます。基本的に直射撃ですが、この攻撃を受けたドールさんは反撃できません。
■爆風攻撃について
目標に着弾した後、弾頭が破裂して周囲に被害を及ぼすのが爆風攻撃です。目標および目標の周囲にいるドールさんは、等しく爆風によるダメージを受けます。この攻撃を「盾/鎧」などで防ぐことはできません。
■遮蔽物の効果について
相手が樹やオブジェ、ブッシュ、段差に隠れていて、攻撃側から身体の一部だけが見えている状態を「半遮蔽状態」と呼びます。半遮蔽状態のドールさんへの「曲射撃」以外の攻撃は、攻撃判定に−1のペナルティが付きます。
また、射線上に複数の樹やオブジェ、ブッシュ、段差があって、ドールさんが攻撃側から完全に見えない状態を「完全遮蔽状態」と呼び、あらゆる攻撃の目標になりません。ただし、爆風の効果範囲内などにいる場合はその効果は受けます(ダメージは−1されます)
遮蔽物の影響を判断する場合、攻撃を行うドールさんの頭の位置から敵ドールが見えるかどうかを確認してください。見えていれば射撃可能です。遮蔽物にすっかり隠れているのなら射撃できません。
この状態の判断が微妙な場合は、みんなで仲良く相談して決めてください。
なお、攻撃を行うドールさんの半径15cm以内にあるブッシュなどの半遮蔽物は、攻撃側の射撃には影響しません。
*ちょっとしたテクニック
ゲーム上のテクニックですが、低いものはブッシュなどに隠れてしまうことがしばしばあります。つまり、27cmドールよりも22cmドールのほうが敵の攻撃目標になりにくく、さらに単に立たせておくよりは、座らせたり伏せるポーズを取らせることで、攻撃を回避できる場合があるのです。たかがポーズと考えず、常にその場に適した射撃姿勢を取るようにすれば、生き残るチャンスも増えるのです。
ただ、小さなドールだと「うあーん、立ち上がってもブッシュしか見えないよう……(泣)」ということもあります。ちっちゃいのも良し悪しですね。
【8】白兵フェイズ内の攻撃の解決
以下の手順で白兵戦、技能/特殊能力による攻撃を解決します。
@攻撃方法の決定
攻撃に使用する武器/装備品や技能/特殊能力を決定します。
A目標の決定
攻撃目標を決定します。特殊な場合を除き、同じ白兵戦に参加している敵ドールの中から1体を選びます。
技能/特殊能力ではそれぞれの記述を参照してください。
B攻撃判定とダメージの算出
Aで選んだドールさん1体ごとにサイコロを振り、攻撃の成否とダメージを出します。
この時、技能/特殊能力で定められた攻撃判定への修正を行います。なお白兵戦では遮蔽物の効果は一切つきません。
以上の修正を行った上でサイコロを振り、修正された攻撃判定の値以下の目を出すことで命中となります。その際、1の目が出たら必ず成功、6の目ならば絶対に失敗とします。修正された攻撃判定の値が0以下、あるいは6以上だったとしても、サイコロを振って1なら絶対成功、6なら絶対失敗です。
ここで出たサイコロの目が、そのままダメージにもなります。
これに武器/装備品や技能/特殊能力で定められたダメージ修正(ダメージ+1など)を加えた値が、最終ダメージとして攻撃が命中したドールさんに与えられます。
この時ダメージを受けたドールさんは、技能/特殊能力や「盾/鎧」などでダメージを減らすことができます(技能/特殊能力によっては減らせないものもあります)。
なお、ダメージを受けてHPが0以下になったドールさんは「行動不能」状態になり、以後HPが回復するまで一切の移動、行動ができません。
*素手攻撃
白兵戦で使用できる武器を持っておらず、素手で使える技能/特殊能力もない場合は、素手攻撃(攻撃判定2)となります。
C反撃
白兵戦、技能/特殊能力による攻撃を受けたドールさんは、白兵戦武器や技能/特殊能力を使って1フェイズに1回だけ、攻撃を仕掛けたドールさんに反撃をすることができます(判定の際に−1のペナルティを負います。また特に記述がない限り、反撃でSP消費技能を使うことはできません)。
その際、その時点で使用している武器/装備品が白兵戦に対応していなかった場合は、反撃することができません。
しかし、それを投げ捨てることで、素手による反撃(反撃のペナルティにより攻撃判定1)または、白兵戦武器を引き抜いての反撃を行うことができます。ただし投げ捨てた武器/装備品を拾って再装備するには1行動かかります(拾ってすぐに使うことはできません)。
白兵戦に対応していない武器/装備品を一度肩にかけるなど、除装してから反撃を行う場合、その反撃フェイズでは反撃できませんが、再装備はただちに行うことができます。
その点「銃剣付きアサルトライフル」などは持ち替えの必要がなく、常にその両方の効果を発揮できるので便利です。
なお、[奥義]等による攻撃には反撃できません。
反撃を行うドールさんは、@〜Bの手順に従って解決してください。また、反撃に対する反撃はありません。
【9】士気チェックフェイズの解決
士気チェックフェイズでは、以下のどちらか1つを行います。
@士気チェック
直前の行動(反撃)フェイズにおいてダメージを受け、「行動不能」状態になっていないドールさんは士気チェックを行います。
また、白兵戦状態から解放された(白兵戦に決着がついた)ばかりのドールさんの中で、白兵戦中にダメージを受け、「行動不能」状態になっていないドールさんも士気チェックを行います。
現在のHPに技能/特殊能力による修正を加えた値を目標値としてサイコロを振り、目標値以下の目が出れば成功です。ドールさんは士気を保ったまま戦闘を継続できます。この目標値が6以上だった場合は、サイコロを振るまでもなく成功です。
もしも目標値より大きな目を出してしまった場合は失敗となり、「士気崩壊」します。
さらにこの時、HP3以下のドールさんがサイコロで6の目を出した場合、士気崩壊の代わりに「狂暴化」します。
A士気回復チェック
これまでの戦闘で既に士気崩壊しているドールさんは、士気回復チェックを行います。
士気チェックと同じく、現在のHPに技能/特殊能力による修正を加えた値を目標値としてサイコロを振り、目標値以下の目が出れば成功、ドールさんは士気を回復します。なお、士気回復チェックは一度失敗するごとに、修正に+1ずつボーナスが加算され、士気がより回復しやすくなっていきます。
また、士気回復チェックにおいては「狂暴化」は起こりません。
■士気崩壊と狂暴化(戦闘不能)
士気崩壊と狂暴化について説明します。
*士気崩壊
士気崩壊とは、ドールさんが恐くなって泣き出した状態です。「戦闘不能」状態でもあります。
この状態になったドールさんは、自軍移動フェイズにおいて遮蔽物までの最短距離を、最大歩数でそれを目指して逃げ出します。士気崩壊から回復しないうちは、完全遮蔽状態になれるまでこの移動を繰り返します。それ以外の行動を取ることはできません。
士気崩壊は、士気回復チェックに成功するか、他のドールさんの技能/特殊能力で回復してもらうか、お弁当を食べさせてもらうなどの方法で回復することができます。
*狂暴化
狂暴化とは、士気崩壊とは逆にブチ切れて敵に突撃する状態です。「戦闘不能」状態でもあります。
この状態になったドールさんは、自軍移動フェイズにおいて一番近くにいる敵ドールに向かって、最短距離を最大歩数で移動します。狂暴化状態から回復しないうちは、白兵戦状態に持ちこむまでこの移動を繰り返します。移動しても届かなかった場合は、行動フェイズに持っている射撃武器などで、一番近い敵を攻撃します(ただし射撃判定には−1のペナルティが付きます)。
狂暴化は、他のドールさんの技能/特殊能力などで回復してもらうか、一度「行動不能」状態にならない限り回復できません。
【10】ターン終了フェイズの解決
以下の手順でターン終了フェイズを解決します。
@技能/特殊能力の使用
ドールさんの技能/特殊能力を使用します。使用タイミングに「ターン終了フェイズ」とあるものが使用できる技能/特殊能力です([自己再生]など)
A捕虜交換
捕虜になっているドールさんを交換します。仲良く(?)話し合いで決めてください。
B終了チェック
ターンの終了を宣言し、次のターンに移行します。次のターンが最終ターンの場合はここで宣言します。
【11】特別な能力、地形効果など
■SPを消費する技能/特殊能力
SPを消費する技能/特殊能力は、1ターンに1回だけ使うことができます。複数種のSP消費技能/特殊能力を持っていても、1つを使ったら他のSP消費技能/特殊能力は次ターン以降にならなければ使えません。
また特に記述がない限り、反撃でSP消費技能を使うことはできません。
■重複する効果について
特に指示がない限り、攻撃判定にボーナスやペナルティを付ける武器/装備品や技能/特殊能力の効果は重複します。ただし、判定の際のサイコロで、1の目は絶対成功、6の目は絶対失敗とします。修正で目標値が6以上になったからといって自動的成功や、0以下になったからといって自動的失敗にはなりません。必ずサイコロを振ります。
■電子戦(ECM/ECCM)
妨害電波を出し、[機械]属性を持つドールさんのセンサー等をジャミングするのがECMです。一方、ECMのジャミングを打ち消し、機能を正常に戻すのがECCMです。これらは[電子戦]によって空間に作用します。
*ECMの効果
効果範囲内ではECMによるジャミングにより、ECMを使用したドールさんを除く[機械]属性を持つドールさんは、センサーが狂うために移動力が1減少し(これによって移動力が0以下になったドールさんは移動できなくなります)、すべての攻撃判定に−1のペナルティを負います。
さらに、精密な電子機器を使う「ビームライフル」「ビームサーベル」「高出力荷電粒子砲」「ミサイル」等の攻撃判定にも−1のペナルティが付きます([機械]属性がこれらの武器/装備品を使用した攻撃を行った場合、攻撃判定には合計で−2のペナルティが付くことになります)。
またECMの効果範囲内では[通信]の使用ができません。
なお、ECMの効果範囲が重なっても、効果そのものは1つのECMの分しか適用されません。
*ECCMの効果
[電子戦]を持つドールさんは、ECCMの使用によりECMの効果を打ち消すことができます。
■地形効果
特別な地形を構築した場合の様々な効果です。
*ブッシュ
ブッシュ内へ侵入あるいは通過する場合、移動力を1多く消費します。
またブッシュ内にいるドールさんは「半遮蔽状態」となり、これに対する「曲射撃」以外の攻撃判定には−1のペナルティが付きます。
なお、ブッシュ内にいるドールさんに[通信]などの爆風攻撃を行った場合、目標となったドールさんにはそのままダメージが入りますが、目標以外でブッシュ内にいるドールさんに対してはダメージが−1されます。
*川
渡河中のドールさんは、移動力−2、さらに攻撃判定に−1のペナルティを受けます。ただし身体の大半が水面下にあるので、「半遮蔽状態」として扱います。
【12】勝利条件
多人数で行う「めいどはんまー」の戦闘で、相手チームに勝利するための条件です。いくつか方法があります。
@敵ドールを全滅させる
最もわかりやすい方法です。敵ドールをすべて「行動不能」状態か「戦闘不能」状態にすれば勝ちです。ゲームに参加するドールさんの数が少ない時にはこの方法がいいでしょう。
Aフラッグ戦
まず各チームごとに大将となるドールさんを立てます。その大将ドールを先に倒したほうが勝ちです。
また、陣地の最後方にフラッグ(何でも構いません)を置き、先に敵陣のそれにタッチしたほうを勝ちとする方法もあります。ゲームに参加するドールさんの数が多い時に有効です。
B拠点防衛
ある地点を守る側と、それを攻める側に分かれて戦います。あらかじめ設定した時間、もしくはターンの間、そこを守りきれば守備側の勝ち。攻略すれば攻撃側の勝ちとなります。
Cポイント制
あらかじめ決めた数のドールさんを先に倒したほうが勝ち。または、あらかじめ設定した時間内に、より多くのドールさんを倒したほうを勝ちとします。
もしも両チームとも時間内に勝利条件を満たせなかった場合は、優勢だったほうを勝ちとします。双方の撃墜数、大将ドールへのダメージなどを参照しながら判断してください。
【13】広がる楽しみ方
『めいどはんまー』は戦術シミュレーションだけを遊ぶゲームではありません。非常に多くの楽しみ方が内包されている総合娯楽です。
■ドールファンの楽しみ方
当然の話ですが、『めいどはんまー』はドールファンにとって大変楽しい遊びとなります。
*ドールを作る(ドール作り、衣裳作り、モデラー的改造など)
『めいどはんまー』は、これ以上ないお披露目の場でもあります。ドールファンが集まる中で、自分が作り上げたドールを他の人たちに見てもらえる喜びは、ドールファンにはたまらないものでしょう。毎回趣向を凝らしたドールを作ってきては、それを披露することを目的としている人もたくさんおります。
カスタマイズドール、衣裳、武装、改造――『めいどはんまー』は、ドールを作る目的を明確に与えてくれる遊びでもあります。
*ドール・コレクションを見せる
自分でドールを作ることはしなくても、コレクションという形でドールを楽しむ人たちもおります。『めいどはんまー』は、そうしたコレクションを公開する絶好の場でもあります。
*撮影する
ドールを撮影する楽しみというものもあります。野外ロケなど、様々なシチュエーションで最愛のドールを撮影し、想い出として形に残すことを喜びとするファンも多いですが、『めいどはんまー』はまさにシャッターチャンスの連続です。巨大ジオラマの中で繰り広げられるドールたちの筋書きのないドラマは、自然とシャッターを押す回数を増やすに違いありません。
■メイドファンの楽しみ方
参加ドールはことごとくメイド服。それに各自がアレンジを加え、実に様々なメイド服を堪能することができます。また、仲間と協力して同じメイド服を着せたドールさんがズラリと並んだ姿は、まさに壮観です。
■ゲームファンの楽しみ方
『めいどはんまー』はゲームとしても非常に楽しめるものです。
*戦術シミュレーションゲームとして遊ぶ
多人数vs多人数によるゲームは、参加する人数分の思惑が重なり、戦場は非常に流動的です。銃弾飛び交う戦場を、身をさらして駆けるスリル。仲間と共に仕掛けた作戦がうまく運んだ時のカタルシス。従来の戦術シミュレーションゲームよりも1ユニットの比重が圧倒的に大きく、また思い入れも深いため、戦闘の恐怖も高揚もすべて非常に大きく深く味わうことができます。
*ロールプレイングゲームとして遊ぶ
ドールのキャラクターを作る手順とその深さ。個々の戦闘において、敵ドールと繰り広げるやりとり。また味方とのコミュニケーションなどは、ある種ロールプレイングゲーム的な楽しみがあります。ドールさんの個性を演じながら戦闘を行う。ロールプレイングゲームのファンならば、まったく違和感なく受け入れられる遊び方でしょう。
■軍事ファンの楽しみ方
様々な銃器・兵器を使用する『めいどはんまー』は、凝ろうと思えばいくらでも深く追求することができます。
ドールに施す兵装、射撃の姿勢、地雷を効果的に配置する方法から戦術、戦略まで、軍事に関する知識を如何なく発揮できるのも、『めいどはんまー』の懐の深さと言えるでしょう。
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